ガーシー議員の帰国に関するニュースが話題ですが、それよりも気になったのが「ガーシー 給料泥棒」というワード。
議員としての活動が見られないなか、「ガーシー 給料泥棒」という検索が多くなっているみたいです。
お金に関する記事を多く紹介している当ブログとしては放っておけない話題です。
今回はガーシー議員の国会議員としての給料と、税金から支払われる経費などについて深堀してみました。
ガーシー議員の給料
国会議員の給料は国会法という法律で決まっています。ちなみに国会議員の給与のことを「歳費」地方議員に支払われる給与は「議員報酬」と呼ばれます。毎月もらえる歳費はなんと月額129万4000円!
月129万円を普通の仕事をして稼ぐのは眠る時間を0にしてもかなり難しいくらいの高額です。もちろんそれに値するぐらいの活動されている議員もいると思いますが、国会に出席していない議員や居眠りしている議員がもらうには高すぎます。
給与の種類 | 月額 | 年額 | 備考 |
歳費 | 129万4000円 | 1552万8000円 | |
賞与(期末手当) | 635万円 | 6月と12月に分けて支給 |
ちなみに賞与は年に2回に分けて支給されますが、一度も国会に出席していないガーシー議員は314万円受け取っているので、このような批判を受けていています。
第2の給料がやばい!
度々ニュースでも話題になる国会議員の第2の給料と呼ばれるのが「調査研究広報滞在費」です。月額100万円で1年で1200万円。以前は「文書通信交通滞在費」という名称でしたが、これがかなり問題なんです。
本来は議員の活動にかかる経費などに充てられるものなのですが、領収書を残さなくてもいいという謎の優遇措置があるために、キャバクラやスナックなどの飲食代に使われたりと自由に使えて説明責任がない素晴らしいお金です。
そのまま議員の財布に入ってしまうなんてことも可能なので、第2の給与と言われているわけです。そもそも議員活動などほぼしてないガーシー議員は何に使っているのでしょう?
ガーシーがいるだけでNHK党が得する理由
あまり議員としての活動をしていないガーシー議員ですが、所属しているNHK党にとっては金銭的なメリットが存在します。
ガーシーが議員でいる限りNHK党には毎月65万円の「立法事務費」が入ってきます。年間で780万円、6年間で4,680円ですから、普通の人の年収以上のお金がNHK党には入ってくるので、かなりおいしいですね。
ガーシーがNHKをぶっ壊す活動をしているように見えないので、NHK党としては票を集めるのと、このお金がガーシーが議員を続ける一番のメリットだと思います。
第三条 立法事務費として各会派に対し交付する月額は、各議院における各会派の所属議員数に応じ、議員一人につき六十五万円の割合をもつて算定した金額とする。
「国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律」
日本の国会議員の給料
さて、国会議員の給与が高いことはわかりましたが、世界的に見てどうなのでしょう。これは東洋経済の記事の情報ですが、日本はなんと3位!先進国の中では、生産性が低いだの、国民の給与が何十年も上がっていないのが問題と言われていますが、国会議員においてはその心配はないようです。
↓日本の国会議員にはアメリカよりも高く世界的にも高水準にあります。
順位 | 国 | 金額 |
1位 | シンガポール | 88万8428ドル(約9772万円) |
2位 | ナイジェリア | 48万0000ドル(約5280万円) |
3位 | 日本 | 27万4000ドル(約3014万円) |
4位 | ニュージーランド | 19万6300ドル(2159万円) |
5位 | アメリカ | 17万4000ドル(1914万円) |
※1ドル=110円で計算されています。
議員削減の議論
以前から、議員の給与を減らすまたは議員の数を減らす議論はされてきましたが、どちらが正しいのでしょうか?
居眠りしたり、国会に出ない議員が話題になるたびに議員削減の議論が出てきますが、実は日本の人口100万人あたりの議員数は5.63人と欧米の国々と比べると比率は半分以下なんです。
(中国やアメリカ、インドは日本より低いですが、おそらく人口や制度の問題だと思います。)
なのでこれ以上、少なくなると国民の声が反映されなくなるという意見もあります。たしかに、これ以上少なくすると大きな政党や世襲議員が有利になるため新しい考えをもった政治家が表れにくくなるかもしれません。
そうなると議員の給与を削減するまたは、国民がまともな人物を選ぶというのが重要になってくると思います。個人的には居眠りや欠席にはペナルティーとして給与を減額するが一番だと思います。
ガーシー議員の所得は公開される?
高額な国会議員の給与ももらえるガーシー議員ですが、実際は議員としての収入がなくともかなりの収入があります。
まずはYoutubeチャンネルが削除された後に立ち上げたオンラインサロンは月額3980円で3万人の会員がいて月に約1億2000万円が入ってくる計算になります。
また著書「死なばもろとも」(幻冬舎)も売れているので印税も数千万円になるとか。。。
そうなると年収は軽く億を超えるのは予想されます。
来年の所得公開でどれだけの金額になるのか、気になりますね。
給料(歳費)の返納はパフォーマンス
ガーシー議員は帰国して「陳謝」を拒否し、これまでの歳費1800万円は返すつもりと発言していますが、法律上、歳費の返納は公職選挙法で禁止されている寄付行為に当たる可能性があるため、今の法律では返納はできないでしょう。
そのため歳費をNHK党に預けるとしています。
ガーシー議員の懲罰はあまり意味がない
法律では議員は招集日に国会に出なければいけないと定められているのですが、議長が催促しても従わない場合は懲罰委員会にかけられます。
この懲罰の内容ですが、「戒告」「陳謝」「一定期間(30日を超えない)の登院停止」「除名」の4段階あります。ただし懲罰の内容を見る限り、「除名」以外はガーシー議員にとって痛手となるような内容ではないような気がします。
「戒告」・・・厳重注意
「陳謝」・・・陳謝の文案は懲罰委員会が起草し、その報告書と共にこれを議長に提出する
「一定期間の登院停止」・・・
「除名」・・・国会議員を辞めさせる
それよりも現在、警視庁がガーシー議員の逮捕に向けて動いているとの情報があり、国会議員として逮捕されてしまうのか、それとも議員辞職して書類送検で済むのか、今後に注目です。
まとめ
議員としての仕事をしていない以上、給料泥棒と言われるのは当然だと思います。ただし、この責任は投票した有権者にもあるので、何ともいえません。
こうなることは、これまでの活動内容からほぼ予測できたことなので。。。
ガーシー議員の帰国によって、またいろんな話題でにぎやかになりそうですね。