総合支援資金の再貸付が延長となり、1回目、2回目と引き続き再貸付の申請を検討している方も多いと思います。一度目の貸付に通った後に審査落ちする方もいるようです。今回は総合支援資金の再貸付審査落ちする原因についてまとめてました。




総合支援資金の再貸付の要件

まずは再貸付の要件を確認しましょう。要件はこの2つです。

①令和3年6月末までの間に、緊急小口資金及び総合支援資金の特例貸付が終了した世帯
②自立相談支援機関による支援を受ける方

①については緊急小口資金と総合支援資金の貸付を受けてもまだ生活の立て直しが難しい世帯が対象になると意味です。現時点では6月末となりますが、今後、再貸付の延長が続けてば9月、12月となる可能性があります。

②については各地域の自立相談支援機関との電話や面談でのヒアリングがあります。ヒアリングの内容としては、現在の手取りの収入や今後の見込み、現在の収支状況などです。貸付のため、返済の見込みなども聞かれます。

※総合支援資金(初回貸付)について、申請期間が令和4年8月末日までとなっています。引き続き支援が必要な方は最寄りの社会福祉協議会に相談しましょう。

詳細は厚生労働省のHPをご確認ください。




自立支援機関との相談内容は審査に影響する?

貸付の要件として、自立支援機関の支援を受けるとありますが、ヒアリングされた内容が審査に影響するのでしょうか?

自立支援機関と相談した知り合いの話では現状について細かく聞かれたそうですが、答えた内容によって不利になることはないようです。

総合支援資金の申請後に自立支援機関から電話があり、15分程度、今後の収入の見通しや総合支援資金以外に利用できる制度の案内があったそうです。




不承認の理由はわからない

各都道府県の社会福祉協議会は再貸付の審査もこれまでと同様に、不承認の理由については開示しないとしています。考えられる不承認の理由としては・・・以下の3つだと思います。

①初回の貸付から経済状況が変わった。
→収入がコロナ以前に戻った。
→失業中で返済の見込みがない(状況を改善する意思が見られない)

②債務整理を開始した。
→自己破産や任意整理を開始した場合は、審査に通らない可能性があります。過去に自己破産した、任意整理で和解済みの場合は審査に影響ないようです。

③申請書に虚偽の記載があった。
→総合支援資金の特例貸付は申請書以外に証拠書類の提出を求めていませんので、基本的に申請書の内容が事実と異なっていてもバレることはほぼないでしょう。ただし、最近は持続化給付金など他の制度の不正から芋づる式に発覚するケースがあります。この記事を読まれている方のほとんどはあてはならないと思います。




再申請で審査に通る可能性はある?

一度、審査に落ちた後に再申請して通る可能性はあるのでしょうか?

以前は再申請での貸付は難しいとされていましたが、厚生労働省が通達している特例貸付の運用によらず、従来の運用によって審査に落ちた人も多くいたため、現在は改善されているようです。

再申請して貸付を受けれた事例もありますので、あきらめずに再申請してみてください。
↓こちらの動画はすごく参考になります。

総合支援資金の再貸付審査に落ちた場合は?

総合支援資金の再貸付の審査に落ちた場合でも、まだ利用できる制度があるのであきらめないでください。

国の制度で「新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金」が利用できる場合があります。

対象者は以下の通りで、単身世帯:6万円、2人世帯:8万円、3人以上世帯:10万円が3か月間支給されます。

●対象者

・総合支援資金の再貸付を借り終わった世帯/11月までに借り終わる世帯(再貸付期間中に辞退した結果として、11月までに終了となった場合を除く)
・総合支援資金の再貸付が不承認となった世帯
・総合支援資金の再貸付の相談をしたものの、申し込みに至らなかった世帯

収入要件
収入が①②の合算額を超えないこと(月額)
①市町村民税均等割非課税額の1/12
②生活保護の住宅扶助基準額
(例: 東京都特別区 単身世帯13.8万円、2人世帯19.4万円、3人世帯24.1万円)
資産要件
預貯金が①の6倍以下であること(ただし100万円以下)
求職等要件
以下のいずれかの要件を満たすこと
・ハローワークに求職の申込をし、誠実かつ熱心に求職活動を行うこと
・就労による自立が困難であり、本給付終了後の生活の維持が困難と見込まれる場合には、生活保護の申請を行うこと

引用:厚生労働省「生活支援特設ホームページ」

⇒文科省のHPでさらに詳しくみる

ただし、これはあくまでも緊急小口資金総合支援資金の特例貸付が利用できなくなった場合の最終手段なので、緊急小口資金や総合支援資金を利用していない方はまずはこちらを利用しましょう。




まとめ

総合支援資金の再貸付の審査落ちについては、あまり事例はないようです。ただし、審査がある以上は審査に通らない可能性はありますので、申請書の書き方などは審査に不利のないように気をつけましょう。

要件を満たしているにも関わらず審査に落ちてしまった場合は、先ほど紹介した動画を参考に再申請してみてください!




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